開け放たれた窓から、心地よい秋風が吹き込んでくる。 今日は雲ひとつない良い天気だ。 こんな日は、今まであまり話せなかったようなことも、自然と口にできそうな予感がする。

「何か話したいことでもあるのかな?」 「あのね。おじいちゃんに訊きたいことがあるの」 「分かった。話を聞こうか」

これは、2人の物語。そして、家族の物語。