澄み渡るくらいに青い空、少しだけ浮かぶ白い雲。 8年前の、うだるような暑い夏の日、友人の葵が死んだ。

「なんで葵、死んじゃったんだろうね」

誰かのその言葉で、叫ぶように歌う蝉の鳴き声だけが響く。 この場にいる全員が、8年間抱いていた疑問、そして不安だった。 なぜ彼女は死を選んだのか。いや、果たして自殺だったのだろうか。 大切な友人の死の真相を、4人は話し合う。