日が落ちる前に必ず家に帰るんだ。
『夜』に魅入られて、恐ろしいばけものにされてしまうよ。

舞台は中世の西欧。 雪積もる山のふもとに位置する街「ベルジエ」から生まれた伝説は、瞬く間に広がり、そして消えていった。 「ベルジエ」を見下ろす山中にある小さな村「モナコ」には、これといった特産や名所もなく、訪ねる者もない。 ある晩のこと。わずかな村人たちがささやかな平和を満喫するこの村に、旅人がやってくる。 その翌朝、「モナコ」の村長が、死体で発見された。 村人たちは旅人を交え、昨夜の行動を話し合うことにした。 伝説とは、「ばけもの」はどこから来るのか。 旅人の目的とはなんなのか。 それぞれの過去が、いま明らかになる。