ヘンリー「跡継ぎのおらぬローウェル家を将来トーマス家のご子息に継いでもらいたいと思っておりますのです。 それに伴い、ご子息の成長とその才覚を確かめるのに ちょっとしたゲームをしていただきたいと」
そのとき、バン! と。 ローウェル家当主ジョセフ、執事ヘンリーほか 呼び出された者らのいる部屋の扉が急に開かれた。
ジェームス「ジェームス・ローウェル、立派に孤児院から戻ってきたぞ、出迎えもないのか」
ヘンリー「すいません、本日については部外者の方はご遠慮いただきたいのですが」
ジョセフ「ハハハハハ! いい、構わん。孤児院で何度も見知った顔だ。 ゲームに協力してくれるということだろう、助かる助かる。 ゲームの結果いかんでは、お前に配慮もしよう」
―― そうしてゆっくりと 「虚実の真贋」ゲーム の説明が始まった。