日差しが強く、気持ちの良い夏のある日。オーマン社の社長夫人ニコラ・オーマンと、その友人シャーロット・アンソニーは、小さな客船を貸し切り、バカンスを楽しんでいた。  
従業員の数も限られるそんな小型船で、事件は起こった。社長夫人であるニコラが消えたのだ。
その部屋に、血痕を残して。