私立中宣院大学山岳部6名は秋の無念岳へ2泊3日の登山へ出かけた。 登山2日目、無念岳は深い霧に覆われていた。 2名の部員が原因不明の腹痛を訴えたが、 曽我部長の曽我は残りの3名と登山を決行した。 頂上付近で、さらに1名が腹痛を訴え下山した。 曽我部長以下2名は無念岳に登頂し下山。 しかし、先に下山したはずの部員の姿はなかった。 2時間後、先に下山したはずの部員は遺体となって発見された。 状況的に、道に迷った部員が不幸にも滑落死した遭難事故だと思われた。

しかし、部員の手帳にはこう書かれていた―――「俺は殺されたのか?」

これは「事故」なのか?「事件」なのか?