ここはとある南の島に建てられた別荘。貿易会社の社長である樋貝(ひがい)の楽しみは、夏の休暇をこの別荘で過ごすことだった。 樋貝は使用人として5人の魔法使いを雇った。ただし雇った彼らは”1日に2回しか魔法が使えない”のであった。超一流の魔法使いを1人雇うよりも、二流の魔法使いを5人雇う方がはるかに安上がりなのである。  朝、使用人が樋貝を起こしに行ったものの起きてこなかった。不審に思った使用人が部屋に入ると、樋貝が死んでいた! 魔法警察の取り調べは過激で、火あぶりでの拷問も辞さないという。警察が到着する前に犯人を突き止め、突き出しておきたい。  

現場は密室だが、魔法を使えば密室なんて簡単に作れるだろう。ただし、先述の通り彼らは1日に2回しか魔法が使えない。

―魔法を駆使して解き明かせ。