その日はとても酷い嵐だった。 巨万の富を築いた宴の主と招かれた5人の客人、 たった6人の食事会は滞りなく執り行われた。 その日の深夜、屋敷のロビーに集まった彼らに使用人が告げる。

「先程、主人が殺されました。  どなたが、どのように殺したのか。是非名乗り出て欲しい」

閉ざされた館と渦巻く疑念。 永遠に続くワルツの終わりは……