妖怪たちが暮らす波樺山(はかばやま)。 ある日の夕暮れ、妖怪小屋の扉を叩く音がした。

「僕の友達に会いに来ました。」 人間の少年の声。

これはおかしい。 妖怪たちには取り決めがあった。 人間と友達になってはいけない 少年が訪ねて来た「友達」とは誰のことなのか。 仲間を裏切って人間と友達になったのは誰なのか。 優しくて少し残酷な妖怪たちの 「友達」探しの会議が幕を開ける。