ある場所に【特殊実験用閉鎖型プラントAK-012】という建物があった。 この施設は外部と完全に切り離されており。 外部のあらゆる環境要因を遮断、常に一定の状況下で実験が可能な施設である。 このプラントには【博士】と呼ばれる人間が1名。 博士によって作成された自立思考AI搭載超越型アンドロイド4体。 そしてお手伝いロボット1体を合わせて合計1名と5体が実験を行っていた。 だがある日、その博士が死んでいるのが発見される。 施設管理AIを保持するお手伝いロボットは博士の死は明らかな外的要因によるものと断定する。

「…つまりこの中に博士を殺したアンドロイドが混じっていると?」

だがアンドロイドには人間を絶対に傷つけることが出来ないゴールデンルールという物が存在する。 それはつまり、アンドロイドにとって絶対の掟であるゴールデンルールが破られた可能性があるということ。

「ナンニセヨ シセツノ ソンゾクノ タメニハ  ハカセノシ ノ シンソウハ ハッキリ サセルベキカト  データスキャンデ シンジツガ アキラカニ デキナイノナラ  カツテ ニンゲンタチガ ヤッテイタトイウ ギロンニテ ハンニンヲ ミツケダシマショウ」

こうして人の心を持たぬ4体のアンドロイドたちは “言葉”のみで真実を追求する、極めて非合理的かつ原始的な手段を取ることにした…