「……あなたは白い部屋に立っています。清潔感のある白い部屋。何もない白い部屋です。そして、あなたの周りには、他にも人々が立っています。治療のため、あなた達は話し合いを行わなければならない。今日、一体何が起こったのかを。さあ、目を開けて……」  
どこからともなく聞こえる声に従い、目を開けると、確かに周りには見覚えのない人たちがいた。出入り口も窓もない白い部屋。出所の分からない声。不可解な状況の中、声の言う通りに6人は互いに口を開き、話を始めることにした。  死んだはずの男は、ただ困惑するばかりであった。