けものの唸り声のような音を立て土砂降りの雨が降っていた。  ワンダーフォーゲル部の二人は山中にいた。  目の前には昏倒した同級生。散乱する荷物。  二人は腹を抱えて笑い出す。  
しかし、その声は雨音であっという間にかき消された。  ――人生は選択の連続だ。  君にとっての最良が、誰かの最良でありますように。